**楓side** 部屋へつくと、先に入った時雨君がパチッと電気をつけ、「入って」と言った。 「お邪魔します…」 時雨「楓の部屋でもあるんだから、自由に使っていい。」 「あの、でも… 時雨君は、どこに…?」 時雨「俺は応接室で寝る。」 「えっ…」 あたしのそばにいてもらわなければ、カズサを止められない。 あたしの変化に、いち早く気付かないからだ。 「そばに、いてください…」 あたしは、時雨君の服の裾をキュッと握りながら言った。