カタキに恋をした。




─────…



結局、あたしと時雨君は相部屋になってしまった。


まぁ、その方がいいんだけど。





…それは、ほら、だってカズサをすぐ止めれられるし!!


別に、変な意味はないんだけど!!


ないんだけど…





応接室でウノをやっている時雨君たちをみる。



ドキッ…





はっ!!

なんなんだろ、この《ドキッ》でいうの…





まさか、恋?






いやいや、そんな訳ないし!


だいたい、好きになっちゃいけないんだから…





好きになっても、苦しいだけなんだから…







「あ、あたし、お風呂入ってきますね。」



そう言って、あたしは応接室から逃げた。



シャァァァアア…




シャワーの音が響く。


目の前にある全身を映す鏡には、忌まわしい鉄の首輪が映っていた。




あたしはその首輪をそっと撫で、それから湯船にザブン、とつかった。





(いつまであたしは…あの人のモルモットなんだろう)




そう思いながら、思いっきりお湯の中に沈んだ。