**楓side**
パチッ
目を開けると、最初に見えたのは白い天井だった。
「ここ…」
どこ?と言おうとして、近くに人の気配を感じる。
「あ…」
顔を向けると、雲龍の五人が立っていた。
そうか、あたし怒ったカズサに乗っ取られて…
「ッッまさか、誰か怪我をして…!!!!!!!!!?」
勢い良く起き上がったが、東雲さんに「寝とけ」と言われて渋々再び横たわる。
時雨「守ってやれなくて、すまなかった。
こんなんじゃ、不安だよな…」
「え、なにがですか?」
誠「金髪女が全部しゃべったんだよ。
筏井さんをいじめたってな。」
櫻田さんの弟さんが、東雲さんの代わりに話してくれた。
時雨「でも、あの女相当おびえたぜ?
それに、『お願いだから潰さないで!』とか訳のわかんねぇこと言ってるし。」
ああ…あの人、《宣告》受けたんだ。
カズサは、潰す族は必ず日があるうちに宣戦布告する。
そして、その日の夜に必ず潰す。
ああ…今夜は、大変だ。
時雨「…ぇで、楓!!」
「…あ、ごめんなさい、なんでしょうか…?」
時雨「いや、なんか思い詰めてた顔してたから…」
そんな顔してたんだ…。
時雨「あの女になに言われても、気にすんじゃねぇぞ。」
「ありがとうございます、それより…」
あの女の人より怖いのは、あたし自身だ。
時雨「…それより、なんだ?」
「今夜は…東雲さんと、一緒にいたいです。」
時雨「ブフォッ」
言った瞬間、東雲さんが豪快にふいた。
「え?あ……………………………ッッッ/////
あぁぁぁぁぁぁあああの、そういう意味じゃなくてですね!!!!!??////////////////////
いっ、言い方を間違えました!!!!!!
間違えたんです!
…櫻田さんのお兄さん、そんなに笑わないでください…!!////////////////////」
間違いに気付いたあたしは、あわてて訂正する。
時雨「………………っ/////////////////」
「しっ、東雲さん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!??
ななななんでそこで顔を赤くするんですか!?
そのっ、あの、あぅあぅ…」
ああもう顔から火が出る。
いやもう出てる。
熱い……。


