カタキに恋をした。



**楓side**


朱い、紅い…

火と血の境界線が消えた、あの日…


あたし自身が、あのアカに飲み込まれそうになった、あの…



“俺も殺してくれ”


時雨って、まさかそんな…!

嫌、嫌だ!


あたしが時雨君の両親をこの手で?


そんなの…

そんなの、受け入れられないよ…!


“俺も殺してくれ”


本当に、あの日の子が時雨君なの?

ねぇカズサそうなの?!


答えてよ!!

どうしてこんな時だけ黙ってるの!!


“そうだ、楓。

俺があの日の子供だ。”

時雨く…

“楓だったのか。

よくも俺の親を…!”

ごめん…ごめんなさい…!

“覚悟しろ!親の敵は、必ずとってやる”

ごめんなさい…!

許して………


《許して?》