教室を出てお手洗いへ向かう。

お手洗いはすぐ目の前の角を曲がった先。

♪~♪~♪~~♪♪~~~~♪♪~~


「あ、予鈴だ。」

一人呟き、早足でお手洗いへ向かう。



角を曲がる瞬間、人の姿が見えた。

あ、ぶつかる… 

そう思った私は強く目を瞑った。


「……………あれ?」

痛く、ない………。

いや、確かにぶつかった。

けど、転んだりしないで、立っているのだ。

おかしい、あのスピードで歩いていたら、絶対転んだりする筈なのに。



「…ったた、  セーフ。」


見上げるとそこには、朝私の目を引いた先生。

腰と腕に熱を感じる。

『あ、私、支えてもらったんだ…』


冷静に考え込む。

「………おき、」


「…え??」

「緒樹菜さん、ですよね。」

「あ、はい…」

「君は僕のクラスの生徒です。
もうHRが始まりますよ。」

パッと手を話しながら笑う先生に、私は呆気にとられていた。



…おき、って、聞こえた。





ん?『ぼくのクラスの生徒…』??







………出雲先生が、私の担任!?!?!?