そんなとき、響ちゃんが
ある生徒を注意した。
翔
と呼ばれているのを聞いたことがある。
"翔ちゃん"
と
"響ちゃん"
名前が似ている
そして、
響ちゃんに雰囲気がそっくりな
彼に、甘えたくなった。
全く知らない、彼。
"響ちゃんを忘れさせて。"
"響ちゃんがしたみたいに、
私のことを響ちゃん以上に愛して。"
そんな自分勝手な理由で、
翔ちゃんに話しかけた。
"翔ちゃんを好きになりたいよ。"
私の、勝手な都合に
翔ちゃんを巻き込んだ。
でも、翔ちゃんは
受け入れてくれて、私を
愛してくれた。
だから、翔ちゃんのことを
好きになれた、私が今ある。
ごめんね、翔ちゃん。
side. 姫咲 END

