一夏の恋




22歳はいい大人だ。

いい大人なのに両親から暴力を受け。

血の繋がりもない親。

実の親の顔も親戚の顔もわからない。






響ちゃんに頼るひとなんて




心の拠り所なんて





なくなっていった。






私だけを拠り所に最初は
していたけれど、


それももう限界だった。





"きさのせいで俺は…!"






響ちゃんが壊れた。





叫んで暴れて。



そのまま倒れた。


頭を打った。











ーーーそして、そのまま
私と、両親の記憶だけを
響ちゃんの脳は消し去った。