一夏の恋




「え…なに…?
翔どういう『姫咲は何の用できたの。』」





一瞬気まずい空気が流れて、
問い詰めようとする柚流の
言葉を遮った。



「一緒に帰ろうかなと思って。」



さっき、好きじゃない。に近い
ようなことを言ったくせに。


ふざけんな、俺で遊んでるのか?





と思ったけど、





「いいよ、帰ろう。」




ーーーでも俺は姫咲が好きだから。








気まずそうにする柚流を置いて
二人で大学を出た。