一夏の恋




「名前は?」


「うわー。興味有り気ですか。
姫咲ちゃんだよ。」


「きさき…。」



はじめてしった彼女の
名前をつぶやいてみる。
なんだかくすぐったい。



「姫咲ちゃんってどんなこ?」


「んーあんまり見かけないかも。
でもちゃんと進級してるし勉強は
できるみたいだね。固定した友達も
あんまいないみたいだよ、いつも
一人であーいう感じ。」


「あーいう感じって…
不思議ちゃんなの?」



「うん。でもかわいいよね。」



姫咲が急にしゃがむ。
なにしてんだあいつ。