そして男の子は口を開いた


「…ぼくね…いつ……なっ…みを……にいくよ…らそ…でまって…いかな?」


男の子の声はそこまで大きくなく、花火の音にも邪魔され、なかなか聞き取ることができなかった



「ゴメン聞こえな…」



「す…だよ……」



全然聞き取ることができなかった


でも、最後に声は聞こえなかったけど、口元を見ていると私の名前を言った気が


でも男の子はそれを言い残しどこか遠くに歩きだした


「ま、待って!」


何を言っても立ち止まってくれない



「お願いだから待ってぇ!」