「そうだ。これは計画的犯罪をしようとしたが、運悪く僕達がいたので、失敗したんだ」

 と、和也は結論した。

 竹村教諭は反論する力もなく黙った。

「だが、問題は殺す動機だな」

 と、ずっと黙っていた蓮田刑事が言った。

「やっぱり、何か秘密を握られていたんだろう」

 と、裕一が言った。

「そんなことない!」

 と、竹村教諭はやっと言葉を発した。

「手紙によると、だな、夜の八時三十分に屋上で話しがあると、で、何を話したんだね?」

 と、根元刑事が言った。

「彼女、嫌がらせが、あったらしいんです。その相談を……」