「いや、そうではなくて……」 「フリーター」 柳瀬の言葉を遮って、言ってやった。 別に恥ずかしくなんかない。 何も恥ずかしくなんか、ない。 これがわたしだ。 「そうか。 定職に就くに越したことはないが、仕事をしているなら、それでいい。 立派だ」 正直、胸を打たれた。 柳瀬の言葉に。 今までの人たちと違う、柳瀬の反応に。