十一時になった。
どうやら完成したらしい。
こっそり陰からのぞいてみると、
本当にサークル的な奇妙な模様がそこにはあった。
少女は汗を手で拭ってまた叫ぶ。
『フライパン×プライバシー!』
フライパンとプライバシー。
フライパンにプライバシー。
フライパン×プライバシー、か?
計三回、少女は叫び、よく分からない羅列を口に出し何かを取り出した。
『現れよ!』
強い、芯がある声。
その声につられたかのように、サークル的なものはパアッと光る。
眩しい。
目を瞑りたい。
そんな、強い光。
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