結局。その日は自分から大樹くんに話し掛けることは出来なかった。 なのに。 なんとか最低限の仕事は済ませたものの、いつになくミスが多くて明らかに普段より時間がかかったせいか……。 むしろ大樹くんのほうから 「トーコ先輩、大丈夫すか? なんか調子悪そうっすけど」 なんて、話し掛けられて。 うん。実は大樹くんの話がショックで仕事に集中出来ないの。 なんて言えるはずもなく。