授業終了のチャイムが鳴る五秒前。

四、三、二、


キーンコーン……

(チッ……外したか……)


あたしは、今崎未於(いまさきみお)。
授業も終わったことなので、部活に行こうとする。
友達を誘って。

「さーてと、部活行くよー。あずなー。」

でないと、いつまでも遊んでいるのだ。こいつは。


「待って!みー!私は今、壮絶な戦いをだなー……」

それがこいつ。錦絵(にしきえ)あずな。
やること為すこと、思考回路、全てが子供だ。

「ペンたてて遊んでる様にしか見えないから。
先行くよ。」

カラカラカラ

「だー!みーが冷たいから倒れたじゃーん!」

「それ、あたしのせい!?」

「みーが待っててくれようとしないからペンが拗ねたのー!」

とんでもない言いがかりだ。
だが、そんなところも彼女らしくて憎めない。

「はいはい、あたしが悪ぅございましたー。
ほら、部活行くよー。」

「あー、待ってー!」