This is us -2



それからあっという間に1週間が過ぎた。

ゴールデンウィークに入って、久しぶりに実家へ帰ってきた私の気持ちは浮かないまま。


もうすぐ22歳の誕生日を迎える。


3月に彼を紹介して、結婚の報告をした時は絶対に反対されると思っていた。


特に、お父さんには。


けれど、あっさり『娘をよろしくお願いします』とお父さんは静かに言ったのだ。


『いい男じゃないか。力強い目をしてる』

そうお母さんに言っていたと、後から聞いた時は涙が溢れて。

言葉に出来ない温かさに包まれた気がした。


「おかえりー」


いつ帰っても、私の部屋はそのまま。


「ただいま」


「今日は蓮くんは一緒じゃないの?」


「知らない」


お母さんはあからさまに残念そうな顔をして、ため息を吐いた。

私よりも蓮に会いたかったんじゃないかと思ってしまうほど。


「パパが一緒に飲みたいお酒があるって言ってたのよ、1日くらい休みあるんでしょ?」


「だから知らないってば。何も聞いてないもの」


「どうしたのよ、ムキになっちゃって…恐い」



「べ、別に。知らないから知らないって言っただけだよ」


荷物を置いてくる、とリビングを出た。

せっかく、帰ってきたのに…


深いため息がこぼれる。


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