This is us -2




「じゃあ…ここはこれにするから、こっちはこれでいいかな?」


資料をローテーブルに広げて、仕事から帰ってきた蓮に投げかける。

決めなきゃいけないことは山ほどあるのに。

土日も仕事をしている蓮となかなか日程が合わないでいた。


「…いいんじゃん?てか、飯食いたいからそこ空けて」


蓮は冷蔵庫に向かって言いながら、チラッと散らかったテーブルに目をやる。

確かに、このままではお皿すら置けないけれど…。


「来るなら連絡してくれれば良かったのに」


そう言って缶ビールのプルタブを開ける蓮は、疲れた様子を隠しきれていなくて。


私がギュッと拳を強く握ったせいで、持っていた資料がクシャクシャと音を立てた。


連絡しないで週末に蓮のアパートに来ることはいつもの事だったのに。

私だって…


「分かった。今日は帰る」


嫌な気持ちばかりが溢れだして、何だか泣きそうになるのを堪えながら立ち上がる。


私達、結婚するんだよね…?


そう思わずにはいられない。



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