「ちょ!何で先に帰ってんの!?待ってろって言ったじゃんか!!」
あぁ、やっぱり追いついた。さすがサッカー部エース。足も速いね。
私は逃げるという馬鹿なまねはせずに歩くのをやめた。
私はお得意の笑顔を作った。
「あ、ごめんね。ちょっと用事あったし、走るの速いから追いつくかなって」
「へぇー、そうなんだ。どんな用事?」
うーん。何て言おっかな。本当っぽくしないといけないし...。
「本屋さん行きたいって思って!」
もう、考えるのめんどくさかったから的当に言いました。これでどっか行ってくれればありがたい。
「あ、俺暇だし、ついて行っていい?」
「えっ!?」
「ダメか?」
予想外だった。出来ればついてきてほしくなかったけど、こう言うしかないじゃん。
「別にいいよ?一人も嫌だしね!」
本当は一人がいいけど...。
「やったね!!」
渡辺は笑った。

