ーーーーーー 「土方さん、これでよかったんですか?」 「……あぁ」 目の前で逝った女を静かにみとった。 目を瞑って手を合わせ、桜の木を見上げる。 「お前の潜入していた先の花魁だったとはな」 「今の格好は片无なので山崎と呼ばないでくださいね」 「……わぁってる」 「……沖田さんも、幸せでしょうか」 土方は遠い空を見上げながら目を細めた。 「……幸せじゃないのなら、追っかけてやるよ」 クスリ、とあいつ独特の笑いが聞こえた気がした。