バレンタインには甘いチョコ。

ー…私には、付き合ってもうすぐ1年になる彼氏がいます。


「おーはよっ杏!」


玄関の扉を開けると、待ってました!とでもいうようにひょこっと景ちゃんが顔を出した。


「おはよう、景ちゃん」


羽鳥景一(はとり けいいち)、あだ名は景ちゃん。

私の彼氏であり、家が隣の幼なじみだ。


私は鞄から鍵を取りだし鍵穴に指すと、ドアノブを回して閉まってあるか確認した。


そして景ちゃんと学校までの道を歩いていく。


「なぁ、杏~」


「んー?」


「もうすぐバレンタインだなー」


私たちが通っている青山高校が見えてきているのに、交差点で信号が赤に変わり、ピタリと足を止める。


「んー。そうだねー」