……… 「いってきます。っと」 急いで用意を終わらせ家を出た。 急いだせいで髪がまだ半渇き… 腰近くまでのびた髪が体にまとわりつく… エレベーターを降りると エントランスのドアが開いているお陰で 外からの生暖かい風が私の体を撫でる。 この季節は体がベタベタする。 やっぱり夏は過ごしにくい… なんて考えながら駐輪場まで行き、 自分の赤い折りたたみ自転車の鍵を開けた時、 「鈴!」