虹の架かる橋

チャイムと共に、問題開始のスタートボタンを押す。

良い集中力だった。
テストをするには丁度いいテンションだった。


ボタンを押す指が、円滑に動く。


問題がスラスラと理解できた。


今回は自信がある感触だった。


テストと名の付く問題を解く作業の中で、生まれて初めて自信がある、と言えるような感じがした。


案の定、点数は94点。


凄く嬉しかった。


泣きそうになった。


まだ1回しか取れてないのに…。


あと1回。
この集中力なら…。
と思えた。


男3人は?と言うと、マサは98点、タクは87点、ケンは88点。


マサはやっぱり凄かった。私に教えてくれるだけあって…。と納得した。


タクもケンも惜しい点数でビックリした。
私がやった50点に満たない点数が恥ずかしく思えた。


なんでみんな、そんなに簡単に点数が取れるのだろう。


3人は、その一回の効果測定を終えると「帰るね」と言って教室から出て行った。

私もあと一回…。