虹の架かる橋

「ケイ、ありがとう。もう話さなくていいよ…。俺、解ったから…。」


泣きじゃくる私に向かってマサは、きつく抱きしめながら、春の太陽のような、暖かい口調で言った。





私はマサの胸の中で、思い切り泣いた。




7年分の想い…。





ねぇマサ?といつも心の中に問い掛けてきた時間…。



違う男と付き合っても、マサの幻影を見てしまう自分。



全て、マサじゃなくちゃ駄目だったんだよ……。



私が求めていたのは、マサだけだったんだよ…。




ただ、マサに触れたくて…。



マサの声を聴きたくて…。



マサを見てたくて…。




私はマサの全てを愛してしまっていたんだよ…。




涙も治まり、抱きしめられている身体が離された。



そして、マサは私の目を見て言った……。






「ケイ…愛してる…。」