マサが居なくなって、前回よりは少しマシだったが、それでも何日かは元気が出ずに落ち込んでいた。


周りの人に沢山心配をかけてしまった。


心に大きく開いてしまった穴は、何をしても埋まることなく、常に私の行動について回った。


例えばテレビで流れていたCMや、一緒に見た番組。


車の中で流れていた曲…。


一緒に見た景色。


それらの総てが、私の心に空いた穴の大きさを、毎回のように実感させられる。


マサの存在の大きさに、胸を締め付けられない日は無かった。


そして前と変わらずに週1回の電話を楽しみに待っていた。


電話の向こうに聞こえるマサの声は、私の元気の源になっている。


会話も毎回「泣いてない?辛くない?」と聞かれるけど、私は元気な声で「大丈夫」と返答していた。