虹の架かる橋

カレンダーのページを見ながら「親戚の結婚式はいつなの?」と訊く。


「13日。帰る日は14日なんだ…。」


マサの言葉が、あまりにも近い日にちを指していたので、言葉が見つからなかった。


今日は10日。
あと4日後にはマサは居なくなってしまう…。


しばらくマサの話を頷くように話を聞いていた。


ようやく言葉をみつけた私は、精一杯明るい声で「今日は逢えそう?」と訊いた。


重荷にならないように…。

「夜なら時間空くよ。どっかご飯でも食べに行こうか」


マサの言い方は、気を使ってくれてるのが解る…。


忙しい時間の中で、私の事を考えてくれるマサには、安らぎがあるんだろうか?


私がマサの安らぎになりたい。


でも今の私は、マサにとっての安らぎになっていないと思う。


どうしたらマサの安らぎになれるんだろう?


「うん。ありがとう、嬉しい。」
と返事をして時間を決めて電話を切った。


好きな人のために私は何をすればいいんだろう…。


マサのために何かしたい。