虹の架かる橋

逆にマサの立場だったら、自分の事で自殺未遂してしまったら、絶対にその後の心配をしてしまうだろう。

頭の中から元カノが消える事は無いと思う。


私は想像しながら大きな不安にかられた。


遠距離は逢えない分、お互いを信用しなくちゃいけない。


なのに私は信用どころか、自分の頭の中で、自ら不安を作り出してしまっている。

最低だ。


信じなきゃ…。


何度も自分の心に言い聞かせて、無理矢理に納得させる。


マサは本当に忙しいんだ、と………。


そんな風に私が考えているなんて予想もしてないマサは、次の日のお昼に電話をしてきてくれた。


明るい声で、「昨日は疲れた」と言っていた。


「そっかぁ、お疲れ様だね!」と明るい声で返したが、不安は少し残っていた。

「もう帰る日って決まってるの?」


私は先程の少しの不安もあるのか、マサの帰国している間の時間と予定が知りたかった。


「うん、親戚の結婚式の次の日に帰る。」


マサがそう答えると、私は鞄から手帳を出した。