虹の架かる橋

案の定、次の日は教習所で怒られた。


「2度は無いので注意して下さい。もし、次もそんな事があったら、帰って頂きますよ。」
と言われてしまった。


昨日は、その後すぐに解散して各自部屋に戻って寝た。


私は、シャワーを浴びながらマサの事を考えてあんまり眠れなかった。


朝になり、1Fのレストランで朝食のビュッフェで、みんなと再会して「今日怒られるよね?」なんて話してバスに乗って登校した。


もう、このメンバーはすっかり仲良しになっていた。


それぞれ、実技の授業があるから、時間割りはバラバラだが、朝、昼、晩とご飯は一緒に食べている。


私とユリは、入校日が一緒だから学科の授業は一緒だった。


隣に座ってそれとなくケンについて聞いてみた。


「あの3人の中で、ユリ気に入った奴とか居ないのぉ〜?」


「えっ?居ないよ。」
チョット嘘くさい返事が返ってきた。


「ケンとかはどうなの?」

私は更に押して聞いてみた。


「ケン?かっこいいけど、まだ分かんないよ。」
チョット顔の表情が和らいだのを私は見過ごさなかった。


「あ〜、今ニヤってしたぁ〜。」
私はユリにそう言って、からかった。


「そんな事無いよ。じゃあケイは、お気に入り居ないの?」


「え?居ないよ。」


私はマサへの感情はまだ、ユリには言えなかった。


昨日、お酒に酔ってたから、ドキっとしたかもしれない。


ほら、一瞬だけ、恋に恋してるって思う時もあるし。