そして、卒業して、すぐに受験日。
わたしと沙織は朝早くから電車に乗り
受験高校へと向かった。
その日はとても雪が降っていて
とても寒かったのを覚えてる。


テストが終わり、沙織に
「テストどうやった?」と聞くと
「えー、普通に寝てたし。笑
うーん、まあ書けるとこ書いたって感じ」
といわれ、ほんとに大丈夫なのか?と
疑ってしまうほど心配になった。


そして、合格発表の日。
わたしと沙織は受験高校に行き、
自分の番号を必死に探した。

...

.....

あった!!

わたしはつい、声をだし喜んだ。
沙織はまだ探しているようだ。

「沙織!何番?探すで!」
そう言って沙織の顔をみた。

すると沙織は首を振って、わたしをみた。
その目には涙が浮かんでいた。

「沙織...?」
わたしには理解できなかった。
沙織の目に涙が浮かんでいるのが。

「...ない。」
そう言うと沙織は崩れ落ちた。

わたしは必死になって沙織の番号を
探したが、壁に張り出されている
紙には書かれていなかった。

「沙織...」
わたしはどうしていいかわからず
沙織の背中をさすっただけだった。