学校から家への道をとぼとぼと歩いていた。



今日は俺の誕生日。



隣で笑っていてほしい人がいないなら、誕生日なんてどうだっていい。



父さんや母さんは祝ってくれるだろうけど、家に帰る足取りが重い。



もしかしたら……



今日だけはいつもの由梨絵に戻っているかもしれないという期待を少しだけ抱いて歩いていると、いつの間にか由梨絵の家の前だった。