胸まであったクルクルの可愛い髪は肩までばっさりと切り落とされ、金髪に染められている。



似合わないほど濃い化粧をし、言葉遣いまでが違う。



俺の目の前にいるのは本当に由梨絵なのだろうか?



「うるせぇな!!お前らは私がどうしようと興味ないだろ?!邪魔だからどけよ!!」



座り込むおばさんを足でよけようとする。



「由梨絵……」



俺の横を通り過ぎる由梨絵に声をかけた。



一瞬俺のほうを見たような気がしたけど、それだけで由梨絵は何かを振り払うように前だけを見て歩いていった。



俺は泣き続けるおばさんをリビングまで運んだ。