Bad Queen




「蓮!幸ちゃん連れて来たよ」





はい、連れて来られました





そう言うと全員がこちらを向いた





一人、可愛いワンコはあからさまに嫌な顔してるけど気にしない





「じゃ、幸ちゃんはそこ座って」





そこと言うのは、可愛いワンコの隣





「は?奏!俺絶対嫌だ!おい、女!俺に近づくんじゃねぇ!」





なんか分からないけど拒否されているのは分かった





ムカつくな、可愛いワンコじゃなくて犬にしてやる






「そこの犬。ぎゃーぎゃー騒ぐな、ウザい」





「お前がうぜぇよ!何気安く喋りかけてんだ!」





それ以外にも何とか言ってたけど無視して犬の横に座った





と、同時に犬は真っ青になり固まったまま動かなくなった





「たく、ひなちゃんは世話が焼けるな〜。ほら、ひなちゃんここに座りなさい」





そう言ったのはチャラそうな奴で、犬はダッシュでその男が座っていた所に行き、チャラそうな奴が隣に座った





その男に視線をやると





「今日の夜なら空いてるけど?俺ん家かラブホ、どっちがいい?」





……チャラい奴に変更します





「あ、じゃあ自己紹介しようかな。まずはー、蓮から!」





自己紹介?





誰も聞きたいとか言ってないよ、奏さん





「銀狼総長、藤井 蓮」





そう言ったのは無表情で、焦げ茶色の髪で、この中でも一番顔が整ってる





蓮?の目は苦手だ





「俺が副総長で武井 奏ね。って知ってるか」






黒のサラサラな髪の持ち主で、とにかく親切





「俺は幹部の荒牧 健吾。で、今日どうする?」






私の隣に座ってるチャラい奴が言った





藍色で、泣きぼくろが妙に色気を出している