幸ちゃんが俺の前を通り過ぎる時





「幸ちゃん!」





立ち上がり名前を呼ぶが、聞こえていないのかこちらを振り向く事はなかった





そのまま入学式はすぐに終わり下校となった





勿論、学校に幸ちゃんがいる訳がなく





俺は蓮達と倉庫に向かうことにした





体育館から出るとき、それぞれが単車なは跨るとき、校門をくぐり抜けるとき





一つ一つの動作で女共は騒ぐ





勿論、今日も





けどそれは単に俺らがいい顔をしてるから、カッコいいからだけじゃない





強いから、銀狼だからなんだ





結局は見た目、地位しか見られてない





可哀想な奴等なんだよな、俺等は





ーーー奏said END