≪もと……く……………ッ…!≫
「!?奈美、今何処にいる!!」

「……………。」


ミサキはこの流れを横目で見ていた
元樹はミサキの彼氏でもあるのにも関わらず、何らかの助けを求める幼馴染みの奈美にかまう

これは一度や二度のことでなくしばしばあること

(…………いくら私が彼女らしく無くともさ、一応彼氏彼女の関係でしょ?これって浮気行為だよね。)


忙しく準備する元樹に話しかける

「大変だね。彼女でもない奈美の面倒を見るのをさ。」
「あいつは今親が遠くにいるんだぞ!泣いている奈美を放っておけると思うか?」
「…………。それで奈美は何で泣くの?」
「分からない……寂しいからだと思う。」

(は?自らの意思で親元を離れたのに寂しいってか?なめてるな。)


奈美のもとへと駆け出す元樹を白眼視しつつ見送る

(…………そろそろ彼女らしいことをしよっかなと思ったんだけどなー。)