ボーッと、その参考書を見つめていた。
「まだ わからないか?」
ため息をつきながら、ダイちゃんが あたしの隣にある白い椅子に座る。
「実は 俺…おとつい 藤崎と会ったんだ」
驚きいっぱいの顔でダイちゃんを見ると、こっちを見て…ふっと微笑んだ。
「昨日、言わなかったけど、アイツがお前が考えていることを全部。俺に教えてくれたよ」
なんで、先生…ダイちゃんにそんなことを。
「そのうえ 帰り際 アイツが俺に『お前の勉強を見てやって欲しい』って頼んできたんだ。おまけに…こんなモノまで俺に渡してきてさ」
ダイちゃんが手に持っているのは…どこにでも売ってある
───薄い水色の大学ノート。
その中を1ページずつ めくると…


