───ザァ… ザァ…… 打ち返す波の音が、哀しくも…優しい音を立てる。 ここは2人が子供の頃に、よく遊んだ思い出の海。 到着しても なかなか車から降りようとしないヒナの手を引き、砂浜まで歩いて行った。 ザァー… ザァー…… ただ 見ているだけで、心が自然と落ち着く。 この穏やな海の前なら、自分の気持ちを素直に言えると思った。 「ヒナ…」 伝えたいことは、いっぱいあるのに いつも言葉よりも先に気持ちが溢れてしまって 大事な時ほど…うまく言葉にできない。