「ヒナ、ただいま…」
さっきまで夢の中にいたヒナに…もう1回 挨拶をして
チュッ…と、まだボーッとしているかわいい顔に軽くキスをした。
「キャッ!なっ…なにするのよ」
「なに…ってキスだけど?」
「もう知らない!」と言って怒り、ヒナが小さな口を尖らせる。
ふてくされてるけど、完全に目は覚ましたみたいだ。
「ところで ヒナ、疲れてるのか?お前がここで寝てるなんて はじめてだよな?」
「えっ?そうかなぁ…」
さっきまでの勢いが嘘みたいに、声のトーンが一気に下がった気がする。
……と、思った途端。
「あっ いけない!ところで ダイちゃん 今 何時?」
大きな瞳をさらに2倍し、慌てた様子で時間を尋ねてきた。


