[ ヒナ:side ]


「グスッ ぅっ…っ…ぅ」



ダイちゃん どうして あんなことするの?


なんで あたしの話を聞いてくれないの?


あたしのことが信じられない?



涙で歪んだ視界の中、止まらない涙を何度も…手で拭いながら家に帰っている途中


家の近くにある公園の前を通り過ぎようとした…その時だった。



───キィー…ッ



ブランコの悲しい音が聞こえてきて、公園の中に入って行った。


久し振りに座ったブランコはあちこち錆びていて、あの頃の色鮮やかな姿が全く残っていない。