友達との用事は、たいてい土曜日に約束していて、日曜日は何も予定を入れず
俺と一緒に過ごすようにしているハズなのに──・・・
「何の用事があるか…俺に言えない?」
「えっと、み…美琴に どうしても買い物に付いてきて欲しいって頼まれちゃって…」
俺の方を見ず、ヒナは目をキョロキョロさせている。
「ヒナ こっち見て?」
「…えっ」
「いいから こっち見ろよ」
もう片方の手も握り ヒナのおでこに自分のおでこをくっつけ、大きな瞳をじっと見つめた。
「お前、嘘ついてないよな?」
「うっ…嘘なんか 言ってない」
やっと俺の目を見てくれたけど、やっぱり目が泳いでる気がする。
でも 今までヒナは1度も俺に嘘をついたことがない。


