それから 瞬く間に、数えきれない数の光の華が空に咲き乱れ



……パ───ンッ



最後の花火があがった。


夜空から…数秒で消えていく光たち。


いつも花火を見終えた瞬間、寂しくなるのは…あたしだけかな?


最後の小さな光が消えていくまで…ずっと目が離せなかった。


「ヒナちゃん 終わったね。美琴ちゃんに連絡してみる?」


「あっ…はい」


余韻に浸ってる場合じゃない。


急いで美琴に電話をかけた。



 ♪ ~ ♪ ~



でも 何度かけても…美琴は電話に出ない。


「ヒナちゃん どうしたの?」


「美琴につながらないんです」


どうして電話に出ないの?


早くバスに乗らないと、9時過ぎに家に着かないのに──・・・