「ヒナ どうした…?」
「……え」
「ボーッとしてる」
背の高いダイちゃんが上体を屈め、不思議そうな顔であたしの顔を見る。
「ヒナ?」
ダイちゃんとの約束…完全に忘れてた。
どうしよう!?
「あのね ダイちゃん…」
そんなに目を細めないでよ。
これ以上 優しい笑みを見せられたら、もっと言いにくくなる。
「来た時にすぐ言おうって思ってたんだけど、実は あたし…今日 友達と約束しちゃって」
「何の約束?」
あたしの言葉を聞いて、ダイちゃんの表情がすぐに曇ったのがわかった。
「…お祭り。友達とね、行く約束しちゃった」
「えっ 俺と約束してたじゃんか」
「ゴ、ゴメンなさい。今年で高校も最後になるでしょ?だから みんなで行こうって話が盛りあがって…」


