「なんで1つしかドア無いのー??」


「あぁ、特に理由はないようですよ。

 理事長の気まぐれ、とでも言っておきましょうか。」


にっこりといたずらっこみたいに笑った相野さん。


意外に親しみやすそうだ。


まぁ、見た目は若いしね。


ただ童顔ってだけかもしれないけれど。


なんにしても適当な理由ね。


葵らしいけれど。



「でわ、僕はここで。

 お荷物は部屋の中に運び込まれているはずです。

 僕に用があるときはお部屋の中の内線電話をお使いください。」