「それでは、綾乃様、華乃様、

 寮にご案内いたします。」


私のことは相野とお呼びください、


そう付け加えて、相野さんはくるりと踵を返した。


あー、もー。


私、普通の学園生活を送りたいんだけど。


「早く行こっ!!」


…華乃はものすごく楽しそうね…。


目がきらきらしてるんだけども…。


はぁ…。


まぁ、華乃が楽しそうだからいいわ。


「今行くわ」


そう言って私は“特別寮”へと足を踏み入れた。