「…うち、お二人に憧れてたんっす!!

 めっちゃ綺麗で、カリスマ性あって、

 本当にすっごいって思ってたんす!!」


「…素」


思わず呟けば、あ、というような顔をする高梨さん。


「あの、私…素で喋ってるときからかわれて…

 それで、その…普通に喋ろうと思うと、普通かどうかますます不安なって、

 それできょどっちゃうんです…」


「べっつに気にしなくていいしょー、んなもん」


…同感。どうでもいいでしょ、しゃべり方なんて。


高梨さんは高梨さんなんだし。


ぼそっとそう呟けば、なぜか嬉しそうに目をきらきらさせた高梨さんがいて…


「ふふっ!!ありがとなぁー!!
 
 やっぱりうち二人と友達なりたいわ!!

 私は友梨亜って呼んでね」


…違和感の正体はこれか。


なまりを隠しているしゃべり方。


面白味にかけるけど、いいか。


あのしゃべり方が治るなら。