双龍の名を背負った女

「…それでも、ありがと。」


「うん、いいよぉ~」


にこにこ笑っている華乃はいつも私を助けてくれる。


私は、何もできないのに。




「…綾乃ぉー?!」


「っ…何??」


はっとしたら目の前に華乃の顔があって、びっくりした…。


…私、自分の世界に入ってた??


「もぉーー!!ジュース買えたから教室戻ろうって言ってんのぉ!!」


…もう購買だったんだ。


「…えぇ、帰りましょうか」


あまり華乃に心配をかけないようにしないと。