双龍の名を背負った女

「…あー、聞いたことある」


「ははっ、忘れてたのかよ??」


「…まぁ」


慧は本当に楽しそうに笑う。


ちょっとうらやましい。


突然慧の後ろから手が伸びてきて


慧の首に巻きついた。


人懐っこそうな笑顔で。


「うぃーす、

 おぉー!!慧ー!!

 ちょー美人じゃん!!」


「うあっ!!亜希!!

 おま…びっくりすんだろー」


「わりぃわりぃー」


…絶対悪いと思ってないでしょ。


「ったく…」