双龍の名を背負った女

鞄を持って立ち上がると、


「あれっ??もう帰んの??」


慧が話しかけてきた。


「うん、あいつに呼ばれたから、」


素直に答える。


「そっか!!勢賀先と仲いいんだなー」


「…小さいころからの知り合いってだけ。」


…いろいろあるけど、


今はこれが一番いいでしょ。


「綾乃ー!!早くぅー!!」


華乃が教室の扉付近に立って叫ぶ。


「今行く。

 じゃぁ、私行くわね」


そう言って背を向ければ、


「あぁ、またな!!」


そんな声が聞こえた。


思わず振り向けば満面の笑みを浮かべる慧の姿。