双龍の名を背負った女

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「ここでございます。」


そう言って着いた、36階。


…つまり最上階についたわけだけれど。


「えぇ~!?扉なくない~?!気のせいかな~」


…まったくその通りで、ここの階には扉が一つもなかった。


気のせいなんかじゃないわよね、普通。


「ですから、ここのフロア全体が1つの部屋になっているのですよ。」


僕も最初は驚きました、笑いながら付け加える相野さん。


「…ってえぇぇ!?そうなの!?」


「はい。…まだ皆様はいらっしゃっていないようでございますね。」


「何時からなのぉ??」



「7時半です。」