双龍の名を背負った女

夏輝が不思議そうな眼を向けてくる。


「そうかしら、

 ただまぁ、知り合いにそう言う人がいるから慣れてるのかもしれないわ」


怪しまれないように、できるだけ自然にそう言えば、


「そう言うものなのでしょうか…」


いささかあやしげな顔をしながら一応は信じてくれたみたいだ。


まぁ、嘘は言ってないしね。


――・――・――


全員が椅子に腰かけたまでは良かったものの、


そのあとに流れる気まずい沈黙。


そりゃあそうだよね。


昨日の今日で仲良くしてたら、気持ち悪いし。