双龍の名を背負った女


「…っせぇよ」



いきなり斜め後ろのほうからどすの利いた声が聞こえた。


凄い殺気ね。


お猿さんを軽く超えてるじゃない。


「うをっ…悪かったよ、暁。」


殺気にビビったのか争いをピタリと止めるお猿さん。


華乃は、えぇーっもぉ終りー!?って言い出しそうな不満げな顔。


本当に言い出したらめんどくさいことになりそうだから、


目顔で止めといた。


まぁ華乃にとってはこのぐらいの殺気痛くもかゆくもないんでしょうね。


「あれ??お二人は暁の殺気を怖がらないんですね??」