一年生の頃の春。 出会いは特に特別でもなければ最悪でもなかった。 「えーっと、な、南雲…先輩?」 「おー!そうそう!よく読めたな渡来さん。りん先輩って呼んでなー!」 そうやって、一年生(主に女子)にニカっと笑いかける先輩の第一印象は フレンドリーかつチャラいだった。 だって、他の男子の先輩より女子に絡んでくるし… それに決定的な一言があったからだ。